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<FAQ>

良くあるご質問とその回答を13種類に分類して記載しております。N-Pierをご使用になる時の参考にしていただければ幸いです。

【1】3次元解析対応
【2】ジャケット/ストラット構造
【3】杭頭の位置
【4】軸線の標高
【5】床版の厚さ
【6】床版の剛性
【7】土層の分割
【8】地盤バネ
【9】荷重
【10】計算の内容
【11】桟橋固有周期の算定方法
【12】計算終了の原因
【13】計算ができない


【1】3次元解析対応
 Q1-1. ドルフィンの設計(常時、地震時、接岸時、牽引力時)を検討中。現在、既設が4本組杭で打設角15度で、45度でひねった形をしている。地震時(保耐)は2次元で解析(上部工弱軸・強軸)したいが、可能でしょうか?
 A1-1. 列ごとに杭の本数が入力出来るので、近似的に解析可能です。ドルフィンの2次元モデルの作成方法ですが、0度方向の場合は、斜杭2本+斜杭2本でモデル化し、45度方向の場合は、斜杭1本+直杭2本+斜杭1本でモデル化してはいかがでしょうか。

 Q1-2. ドルフィンの設計中で、斜杭があらゆる角度を持っている。3次元フレーム解析を行えば良いのでしょうが、一連で動的解析まで行えるN-Pierで計算したい場合は、どのようなモデルを作成すればいいでしょうか?
 A1-2. 3次元フレームを2次元解析用のN-Pierで解析する場合、 ある程度の近似は仕方のないことです。単純に、投影して法線直角方向、法線方向の2通りを行えばよいと思います。

 Q1-3. 3次元構造で検討中。杭の傾斜は投影角度で評価するものとして、海側の法線方向に開いている杭の耐力はどこまで評価できるか?杭を全数分を考慮していいか?本数を減らすなど、仮に本数の考え方がokとした場合、2次元モデルでは、プッシュオーバー解析の結果はどのように評価したらいいでしょうか?
 A1-3. 細かい点はわかりませんが、MRTの考えとしては、今のモデル化で良いと思います。しかし、それはあくまでMRTの意見と理解して下さい。今回のご質問の内容は、N-Pierの保守範囲を越えており、当社としてはこれ以上返答することはできません。

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【2】ジャケット/ストラット構造
 Q2-1. 杭のモデルとして、ジャケット構造のようなものは解析できますか?
 A2-1. ジャッケット構造も解析できます。例題集のsample11.prjのストラット式のモデルを参考にして下さい。

 Q2-2. 桟橋の鋼管杭にブレース材を取り付けた場合の保有耐力について試設計中ですが、N-Pierでは部材の追加は可能でしょうか?
 A2-2. ブレース材の追加は可能です。例題集のsample11.prjのストラット式のモデルを参考にして下さい。

 Q2-3. N-Pierで、ジャケット工法、ストラット工法などの床版をトラス構造が支持しているような場合、解析は可能でしょうか?可能なばあい、結合部にトラス構造と基礎杭が一体となっている部分ができるが、解析モデルとしては上部工内の杭がトラス部と杭部で分かれることになるのでしょうか?
 A2-3. ジャケット工法やストラット工法の解析は可能です。ストラット式桟橋のサンプル(Sample-11.prj)がありますのでご参考にしてください。上部構造部分(二つの部材が接合する節点から上)は、床版条件で作成するため杭部と分かれてしまいます。

 Q2-4. N-Pierでは、床版として入力したストラット部だけを線形とした場合でも問題は無いのでしょうか?
 A2-4. 例題はあくまで例題であり、その内容について問題の有無に関しては分かりませんが、上部構造は剛で杭部が降伏塑性化すると仮定して行った例題だと思います。なお、ストラットの座屈はN-Pierでは考慮できません。
 Q2-5. N-Pierでジャケット式桟橋の計算は可能でしょうか? 可能な場合に、各部材節点の條件(剛結合、ピン結合)の設定は可能でしょうか?
 A2-5. ストラット式桟橋のサンプル Sample-11.prj がありますので、これを参考にすればできます。
各部材節点の條件(剛結合、ピン結合)の設定は、中間ファイル○○○.inpを直接手直しすることで可能です。操作マニュアルの6ページ、および理論マニュアルにあるNPILAN-SNプログラムの入力データフォーマットを参照下さい。
 ただし、そのような構造はN-Pierの適用外ですので、モデルの作成・計算結果の確認については、ユーザの責任で行って下さい。

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【3】杭頭の位置
 Q3-1. 陸上係船柱基礎のように杭の突出長がゼロのような場合の解析はできるでしょうか?できないとしたとき、その解決法として杭の突出長をほぼゼロ(たとえば1cmなど)にして解析できるのでしょうか?
 A3-1. 杭の突出長ゼロで解析可能です。例題集 sample14.prj を参考にして下さい。

 Q3-2. 杭長の基準高さはどこになるのですか? 実際の杭長を入力すると、杭下端高が設計と異なっている条件です。
 A3-2. 軸線の標高から床板厚さの半分下がったところが基準(杭のはじまり)となります。床板厚さをゼロとした場合は、軸線の標高が基準となります。

 Q3-3. 座屈長さは、「突出長(上部工下端から仮想地表面までの距離)」としているのでしょうか。あるいは、「突出長+1/β」としていますか
 A3-3. 「突出長(上部工下端から仮想地表面までの距離)」としています。 港湾構造物設計事例集 第2編 係留施設編のページ2-39の表-2.19の注)を参考にしています。

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【4】軸線の標高
 Q4-1. マニュアルでは軸心となっていますが、軸線の標高はどこになるのですか?
 A4-1. 軸線の標高は、荷重が作用する点となりますので、床板中央と仮定する場合はその標高を、上面とする場合は上面の標高を入力します。通常は床板中央でモデル化を行います。

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【5】床版の厚さ
 Q5-1. 床版の厚さは法直梁の厚さと考えてよろしいでしょうか?
 A5-1. 通常のモデル化では梁の厚さですが、床板厚さを入力するというよりも、杭の基準高さ(剛域)を設定するものと考えてください。例えば、床板の厚さが1.5mであっても剛域が2.0mあれば、床板厚さを4.0mと入力します。

 Q5-2. Q5-1に対する回答内容の例えがよく分かりません。杭の基準高さを設定するものと考えた場合、剛域が2.0mであれば入力は2.0mとなるのではないのでしょうか? または、剛域の2倍を床版厚さと考えるのでしょうか?
 A5-2. ここで使われている床板厚さは、プログラム内で剛域を設定するためだけに用いられます。ですが、入力画面では「剛域の厚さ」という表現ではなく「床板の厚さ」となっているため、剛域の厚さをあわせるために2倍の値をここに入力します。床版の厚さが杭部分で厚くなるような場合にも対応できる方法です。なお、床版の曲げ剛性は別途与えます。

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【6】床版の剛性
 Q6-1. 床版の非線形特性(M-φ)の入力について確認させて下さい。例として、桟橋の梁の列が9本ある場合、床版のモーメントMは梁1本あたりにかかるMを9倍したものを、曲率φは梁1本あたりのφをそのまま入力するので良いでしょうか?
 A6-1. その通りです。

 Q6-2. 桟橋の1ブロック分で杭を法線方向の本数分考慮する場合、梁の物性A・Iは、法線方向の本数分を考慮する必要はあるのでしょうか?
 A6-2. 法線方向本数分を考慮した梁の物性を入力します。 また、操作マニュアルの40〜45ページに説明がありますが、梁への荷重は、法線方向の杭本数を考えた荷重(=剛性と対応したもの)になります。 しかし、杭への荷重は、法線方向の1本あたりで入力します。

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【7】土層の分割
 Q7-1. 土質条件の入力における分割数とは何の分割数でしょうか?
 A7-1. 土層の分割は、地盤バネの数を意味します。つまり2分割なら層の中央にばねをひとつ付けることになります。

 Q7-2. 分割数の設定は1m程度ごとを標準と考えればよろしいでしょうか?
 A7-2. 杭径あるいは1m程度の分割を標準としても良いかと思いますが、表層の数メートルは0.5m分割したほうが良いかもしれません。

 Q7-3. 土層分割数、杭分割数を設定しますが、これらは独立で考えてよいのでしょうか? 土層分割深度に杭節点を合わせる等のことは必要でしょうか?
 A7-3. 土層分割数と杭分割数とは独立ですから、土層分割深度に杭節点を合わせる等のことは必要ありません。

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【8】地盤バネ
 Q8-1. 組杭の水平地盤反力係数はどのように設定しているのでしょうか? また、鉛直バネ値は入力値で設定することになっていますが、梁の解析には断面積Aは特に使用されないという理解で良いでしょうか?
 A8-1. 直杭の場合は、Kch = 2×1500×N で計算しています。
 斜杭の場合は傾斜角度θに応じて算定しています。
 (久保浩一「杭の横抵抗に関する実験的な研究(その3)」:運輸省技術研究所報告 Vol.12,No.3)。
 θの向きは自動設定ですが、荷重の向きはユーザーが指定します。
 梁の解析(全体解析)には、杭の条件は杭頭のバネとして取り込まれています。「断面積A」は、杭の断面積と思いますが、これは杭の応力計算に使用しています。

 Q8-2. 「解説書15ページ」にある杭軸方向の地盤バネ特性は、杭そのものの断面剛性を考慮しつつ、地盤の抵抗を土中では加味しているようですが、計算によって求められる実際のバネ値Kvは、「杭軸方向の地盤バネ特性を係数 a として考慮した地盤−杭複合バネの特性」として説明がされているということになりますが、この理解でよろしいでしょうか? だとすると、プッシュオーバー解析では、2次元のフレーム計算をしてはいないということになるのでしょうか?
 A8-2. Kvへの理解は、その通りです。プッシュオーバー解析については、杭の軸方向変形についてはここで述べた集中バネKvを 用いていますが、杭の横方向の変形については、水平の地盤非線形バネを用いたフレーム解析を行っています。

 Q8-3. 「基本設定→基本条件→地盤バネにある水平地震力の向き(陸から海(標準)、(海から陸)」は、どのような条件を指定するものなですか。「荷重条件にある荷重の向き(海→陸、陸→海)」との関係はどのようになるでしょうか?
 A8-3. これらは、斜杭の場合に地盤バネ定数の補正に用います。 前者は、L2を想定したプッシュオーバー解析に使用します。 後者は、L1部分係数の時に使用し、荷重条件毎に変更可能です。

 Q8-4. 杭のバネ定数計算で、質問が4つあります。
 質問1:例題集(p.2-4)に軸方向バネ定数(表2-3)が記載されており、この数値はどのように算出したか?
 質問2:解説書p.15の補正係数(a)の算出式 0.014(L1/D)+0.72 は、 0.014(L1/D)+0.78 の間違いでは?
 質問3:杭によっては途中から肉厚や材質を変えることがある。この場合は変化点毎に補正係数とバネ定数を計算し、バネ定数を合計しなければならないのでしょうか?
 質問4:腐食を考慮した杭の設計では、腐食後のバネ係数を用いるのがよいでしょうか?

 A8-4.
 回答1:「設計事例集」の上巻第1編第4章のページ4-54A地盤条件のモデル化の箇所に掲載されています。これで計算したものが、N-Pierの表2-3です。 押し込み上限値、引き抜き上限値:第2編 P.2-42参照。 軸方向バネ定数:Kv=EA/Lから計算(E=2.0×10**5 N/mm2、A=884cm2(P.2-39 表-2.20杭頭部断面積、L=35.5+2.5=38.0m 斜杭の例(事例集2.prj)の計算値は、第2編 P.3-41,42参照。
 回答2: これも、同じページの式(4.2.30)の説明欄に記述されています。「0.014(L1/D)+0.78」は、「道路橋示方書・同解説」W下部構造編(平成2年2月)に記述されているはずです。多少、古いのではと認識しています。
 回答3:バネ定数の計算では上記の係数 0.72か0.78など、不確定な要素が多くそこまで細かくする必要は無いと考えています。
 回答4:「腐食後の値を使用する」でよいと思います。

 Q8-5. 先ず「基本条件の入力」−「地盤バネ」で、斜杭の地盤バネの補正を行うとして水平地震力の向きを陸→海と設定し、次に「荷重条件」でL1地震動(海→陸)において海→陸方向の水平力を設定した場合、「基本条件」で設定した水平力の向きと「荷重条件」での水平力の向きが異なるとき、斜杭の地盤バネはプログラムの中でどのように評価されているでしょうか?
 A8-5. 「基本条件」で設定した水平力の向きは、L2を想定したプッシュオーバー解析で有効です。
「荷重条件」で設定した水平力の向きは、L1部分係数法による個々の荷重条件で有効です。それぞれ、独立した条件でその都度考慮して計算します。従って、向きが仮に違っていても計算上の問題はありません。

 Q8-6. プッシュオーバー解析時の地盤反力度の上限値の算出方法についての質問です。解説書p14によると、新法[港湾基準]と旧法[道路橋]について、それぞれの計算方法が記載してあります。使用ケースについては、プログラム上での選択は不可能と思っております。解析上はどちらの算出方法を使用しているのですか? また、ある実例での解析結果より、最大地盤反力度は[道路橋]で、Kpについては[港湾基準]で算出していると思われますが・・・。
 A8-6. 可能です。操作マニュアルのP.11の「地盤バネ計算方法」でプログラム上の選択は可能ですが、新基準では「道示の方法」は用いません。
最大地盤反力度は[道路橋]で、Kpについては[港湾基準]で算出する例は以前からあります。それは、港湾分野では「道示」にあるような最大地盤反力度の規定がこれまでなかったために、港湾分野で弾塑性解析をする時は「道示」の規定を利用していたからです。

 Q8-7. 地盤バネの部分係数は、どのように設定していますか?
 A8-7. 解説書の8〜12ページの説明を見ていただけますでしょうか。バージョン3.0以降に追加した部分係数法による解析は、「港湾の基準」にある以下の二通りの解析法のひとつです。N-Pier(Ver3.0以降)ではこの仕様に従い、解析しています。

   新基準の「港湾の方法」;
     部分係数法(常時、地震時)
     プッシュオーバー解析

 地盤バネとして、「道示」の方法が残っているのは、旧版(Ver2.02まで)のプッシュオーバー解析(地震時)を行うためです。「道示」には部分係数法の考え方がないため、「道示」+「部分係数法」はありません。この時は旧版と同じプッシュオーバー解析(地震時)と同じ計算を行っています。

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【9】荷重
 Q9-1. 荷重データについて、ここでは各部材の自重も入力するのでしょうか?
 A9-1. 上部工の自重に関しては、荷重データとして入力する必要があります。

 Q9-2. 杭の突出部の慣性力はプログラム内で自動計算になっているのでしょうか? それとも、外力として作用させるのでしょうか?
 A9-2. 通常、杭の慣性力は考慮しませんが、考慮したい場合には荷重として与えてください。N-Pierでは、このような自動計算機能はなく、ユーザーが与えた荷重条件でしか計算されません。

 Q9-3. 基本条件−荷重ステップにおけるαeの決め方については、任意の値(設計震度)でよろしいのでしょうか?
 A9-3. 特にどの値を入力するといったものはないので任意で設定してください。

 Q9-4. 杭を奥行き方向に「2本」と設定した場合、荷重入力は次の@、Aの考え方があります。 @杭に作用する分布荷重は一本あたりの2倍の荷重を入力する。 A2本としている場合は自動的に2倍となり、一本当りの荷重を入力する。 N-Pierは、@・Aどちらの考え方で処理していますか?
 A9-4. Aです。1本あたりの荷重で入力して下さい。

 Q9-5.
 質問1:モデル作成<杭>で本数欄の入力:○○mに○本なのでしょうか?
 質問2:上部工上載荷重は、(kN/m)で入力するようですが、杭間隔を考慮した梁1本当たりの線荷重に置き換えて入力するべきなのでしょうか?

 A9-5.
 回答1:作成しているモデルの奥行きあたりの本数です。
  たとえば、下の平面図のような桟橋の場合、モデルが30mの全範囲であれば、4本となります。
  奥行き8mあたりについてモデル化するなら、1本となります。
                  |
    −−−−−−−−−−−−−−|−−−−−−−−−−−
    |             |         ↑
    |  ●   ●   ●  |         |
    |             |________     |
    |             | ↑        |
    |  ●   ●   ●  | |8m      |
    |             |_↓_____     30m
 海側 |             |     陸側  |
    |  ●   ●   ●  |         |
    |             |         |
    |             |         |
    |  ●   ●   ●  |         |
    |             |         ↓
    −−−−−−−−−−−−−−|−−−−−−−−−−−
    |             |
    |←−−−−25m −−−−−−|

 回答2:[上載荷重w(kN/u)]×[モデルの奥行き長さ] となります。
上記例では、30×w(kN/m) あるいは、8×w(kN/m)となります。30、8は、モデルの奥行き長さということになります。どちらも、海→陸の25m方向単位長さ当たりの荷重(kN/m)になります。

 Q9-6. フレーム計算の際、杭自重は考慮されていますか?
 A9-6. 考慮していません。考慮する時は杭頭(床版のノード)への集中荷重として入力して下さい。

 Q9-7. 「前方斜め支え杭矢板壁を有する係船岸」で、横桟橋と矢板壁が一体となった構造の解析は可能でしょうか? その場合の土圧相当荷重は,部分係数を考慮したものを入力すると考えてよいでしょうか? (N-Pierは、矢板にかかる部分係数×土圧の機能はないのでしょうか?)
 A9-7. 例題集の「sample11」が、よく似た例です。杭に分布荷重として土圧相当荷重を入力して下さい。この時、土圧荷重は、解説書「3.部分係数法による照査」の9ページの記述のように部分係数をプログラムとしては考慮していないので、ユーザーはこれを考慮した荷重値を入力する必要があります。

 Q9-8. 港湾基準で、載荷重による変動状態(作業時)では、水平力を1.3〜1.35倍(荷重係数)とする必要がありますが、N-Pierの荷重入力では、水平力を入力すればプログラムの中で荷重係数が掛かるようになっているのでしょうか? それとも荷重係数を掛けた水平力を入力しなければいけないのでしょうか?
 A9-8. 荷重そのものに対する部分係数N-Pierでは考慮していないので、荷重係数を考えた値をユ−ザが自ら直接入力する必要があります。(解説書の8・9ページにありますように、施設タイプ・荷重条件を考えた構造解析係数等の部分係数は、N-Pierは考慮しています)

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【10】計算の内容
 Q10-1. 部分係数法による照査で、部分係数をどこまで考慮していますか?
 A10-1. 解説書の8、9ページをご覧下さい。施設タイプ・荷重条件別の地盤反力係数に関する部分係数、構造解析係数、鋼材の降伏強度に関する係数、杭混在時の断面力に関する係数は考慮していますが、荷重の部分係数(荷重係数)は考慮していません。従って、荷重の値は荷重係数をユーザ自ら考慮し たものとして入力する必要があります。

 Q10-2. 最終ステップで、結果ファイル図示の杭頭の水平変位量がP-δ曲線の値と一致しないのは何故でしょうか?
 A10-2. P-δ曲線の値は、床版中央の変位です。よって、杭頭より上にあるぶん変位が大きくなっています。

 Q10-3. 計算条件によっては、設計震度0.00においてマイナスの変位が発生することがあるのでしょうか?
 A10-3. 地盤・杭・荷重等の条件によりこのような事は起こります。モデルが左右非対称(例えば、プラス側に斜杭2本、マイナス側に斜杭が1本)の場合にも、生じる可能性があります。

 Q10-4. Q10-3に関連して、震度をかける方向を逆にすれば初期変位は逆(−2cmなら+2cm)となると思いますが、今の条件では震度を逆にしても初めの値は変わらないのはどうしてでしょうか?
 A10-4. 初期変位の-2cmは、自重(鉛直荷重のみ)によるものなので、震度とは関係ありません。

 Q10-5. 床版梁の断面力は、「状態図」で曲げモーメント・せん断力等を確認できますが、梁に剛域を考慮した場合は「状態図」での値は梁の剛域を考慮したものでしょうか?
 A10-5. 「状態図」の曲げモーメントは、剛域も含めた梁端部のモーメントを直線で結んだものであり、照査用の断面力としては使えません。正確なモーメント分布は、アウトプットファイル(○○○.out、計算理論マニュアルP.60)を参照下さい。

 Q10-6. モデル作成の"杭条件"において、「A杭データの入力」ができますが、入力できる杭データの総数は20個が限界でしょうか?
 A10-6. そうです。

 Q10-7. 例にある。1質点系のテスト地震波はm/s2でなく、galでないでしょうか?
 A10-7. 数値はそうですが、係数をかけてm/s2にして計算を実行しています。

 Q10-8. 例題集P.2-3の地盤条件について、SCP改良部の地盤条件として、γ'は、粘性土とSCP杭の複合地盤として数値が入っておりますが、N値φについても複合地盤としての数値が入っているのでしょうか。 複合地盤としての数値であれば、Cの値も入っているのではないかと疑問を感じています。 また、N値のφの値がSCP杭の値であるのならば少し小さい過ぎないかと感じていますが・・・
 A10-8. 下記発行元の(財)沿岸技術センターにご質問下さい。
 「港湾構造物設計事例集(平成19年改訂版)(上巻)」
 データ作成例−2の前書き(p.2-1)にありますように、当N-Pierの例題集は上記事例集に示された設計条件を用いた「データ作成例」であり、設計条件の適否の判断は当社ではできません。
 SCP部のN値8は、事例集のp.2-40の図-2.39から求めたものです。これ以外の情報はないので、当社では略算式「φ=15+√(15N)」を用いてφ=26゜としました。N値=8も含めて実際の計算にどのような条件を用いたかは不明です。また、当社から沿岸技術センターへの確認は行っていません。

 Q10-9. イベントファイルを見ると、「杭頭でヒンジ」等ヒンジのコメントがでます。これは、塑性モーメントを超えたと認識して宜しいでしょうか?
 A10-9. 「ヒンジ化」は発生モーメントが塑性モーメントに達したことを示します。

 Q10-10. マニュアルにある「直杭式横桟橋のH19事例集」について。
L2を想定したプッシュオーバー解析で、事例集記載の結果と異なる理由、つまり、「プッシュオーバー解析のKh−δ曲線」と「2質点系動的応答解析で用いるバネ定数算出根拠となる弾性限界および終局限界のKhならびにδ」が異なる理由として何が考えられるのでしょうか?

 A10-10. 同じプログラムを使用しているはずですが、詳細は当方もその事例集のデータをもらってないので詳細不明。ちなみに、マニュアルの例題集2-17にある補正係数αkを1.0として計算すると(本来は間違っている)、事例集の結果に近づくようです。

 Q10-11.
 質問1:水平地震力の、海、陸の定義は?(画面右が陸、左が海という理解でしょうか)
 質問2:杭先端の支持条件でヒンジとは、ピン支持か?
 質問3:先端をピンにするのは、杭頭バネを設定しない時でしょうか?杭先端のフリーにするのは、杭頭バネを設定する時でしょうか?
 質問4:杭先端のバネ・梁との剛結合させ、杭先端をピン支持もしくは、杭先端バネを与えて評価した解析は可能でしょうか?
 質問5:梁が何段もあるとき、床版の軸線はどこになりますか?
 質問6:床版の軸線と床版厚の設定は、版厚内に剛部材を与えることができる機能と理解していいでしょうか。
 質問7:変形図を、杭以外でも出力できませんか?

 A10-11.
 回答1:その通りです。
 回答2:その通りです。
 回答3:先端の支持条件は杭頭バネとは関係ありません。先端支持条件も考慮した杭のバネ定数を杭頭に付けて解析するということです。また、杭先端のフリーとは工学的判断であり、条件の違いは、結果に大差はありません。杭先端付近の支持条件は、杭先端の曲げモーメントとせん断力の分布に影響するだけです。
 回答4:杭頭における等価なバネ定数(杭+杭先端バネ)を計算して、それを入力すればよいです。
 回答5:通常は、[最下段]=[杭が付くところ]です。
 回答6:その通りです。
 回答7:変形図は杭に対してのみで、杭以外では出力できません。

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【11】桟橋固有周期の算定方法
 Q11-1. 桟橋固有周期算定の一般的手順を教えて下さい。
 A11-1. 固有周期を計算するときは、地盤バネとして特性値(=1500N)そのものを用いる必要があります(部分係数は乗じない)。 このため、以下の手順で計算してください。
 1.「基本条件の入力」の計算タイプで「部分係数による応力と支持力の照査(弾性解析)」を選択します。
 2.以下は通常の手順でモデルを作成してください。(モデル作成→床版条件→土質条件→杭条件まで)
 3.「荷重条件」では、まず施設タイプを選択します。どのタイプでも計算結果に影響を与えません。
    次に荷重条件として「暴風時」を選びます。これによって地盤バネの部分係数は1.0がセットされます。
  (解説書の表-3.1,3.2参照)続いて適当な水平荷重を入力してください。
 4.計算を実行します(この時の荷重条件数は1)。
   加えた水平荷重と床版変位の関係から桟橋のバネ定数Kを求めます。
 (港湾構造物設計事例集 第2編 係留施設の2-28などを参照)
 なお、プッシュオーバー解析を行う時の地盤バネ定数は2×1500Nを用いますので固有周期の計算には使  用できません。

 Q11-2. 桟橋側質点の質量の考え方
 2次元であれ、3次元であれ、実務の現場では桟橋の鋼管杭の周囲にある水については付加質量(静的に言えば動水圧)、杭の土中部分についても周辺の土塊を杭径分程度の付加質量として考慮したうえで動的解析を行うことが多いと理解しています。
 このようなモデル化をすると、これらの杭に関する質量(自重分の質量、及び上記の付加質量)の一定範囲の部分が、桟橋質点の一部に寄与すると考えられ、RCの梁スラブの質量をモデル化しただけでは挙動が一致しない可能性があります。既に、既往の他の文献では、固有値解析をして、プッシュオーバー解析で求めたバネ値と固有周期の関係から、この下質点の質量を逆推定するという方法をとっている報告もあるようです。
 N-Pier Version-3.00について想定されているのはどのような質点のモデル化なのでしょうか?(N−Pierが事実上の標準プログラムのようなイメージで取扱われているので、本来はソフトウエアの範疇ではないのでしょうが、ご質問させていただいています。)
 地盤も含めた多質点系モデルとの相関がよいと上記の論文では説明されていますので、何らかの補正をされているのか、そもそも地盤も含めた多質点系モデルの方で、そのような付加質量を考慮していないので、全く過小評価、過大評価どころが評価の対象に入っていないということなのか、下質点の設定について推奨される考え方があればお聞かせ下さい。

 A11-2. N-Pierは設計用のプログラムであり、調査や研究用のプログラムでは無いことを先ずご理解下さい。
 1質点、2質点にモデル化するのは設計上の大きな仮定です。質量に各種の付加質量を考慮するか否かも設計上の判断です。現在の方法がベストとは思いませんが、あえて付加質量を考慮する必要が無いというのが、現在の「標準的な判断」のようです。

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【12】計算終了の原因
 Q12-1. NOT CONVERGENCEのメッセージがでます。構造系が不安定となり、計算が終了したということのようですが、具体的にはどういう状態のときなのでしょうか?
 A12-1. ご理解の通り、構造系が不安定の状態です。例えば直杭2本のモデルのケースでは、各杭に2個、合計4個の塑性ヒンジができる時です。

 Q12-2. P-δ曲線の降伏状態が現れません。ある例では杭頭がヒンジになってすぐSTEPが終了してしまいます。以前は地中部がヒンジになるまで、解析を続行していたように思いますが…?
 A12-2. 杭頭のヒンジ発生直後に地中部のヒンジが発生しているため、計算がSTOPし降伏状態が現れないと考えられます。以前のケースは、杭頭のヒンジより先に地中部のヒンジが発生していたのではないでしょうか。荷重ステップ数を大きくすれば、原因がわかるかもしれません。

 Q12-3. P-δ曲線ではSTEP前半で線形が終了しているように見えますが、イベントではもっと後半で杭頭が降伏していますが、これはどういう状態なのでしょうか?
 A12-3. 地盤が非線形になったためです。

Q/A先頭へ
【13】計算ができない
 Q13-1. 「ERR-IO09 system file error - end of file」のメッセージが出て、突然プログラムが回らなくなりました。どうすれば宜しいでしょうか?
 A13-1. 計算用INPファイルが作成されていない可能性があります。モデル作成(M)のデータ作成ボタンを押して、「計算用データの作成」してから計算してみてください。

 Q13-2. 計算実行したところ、「KO-01 floating-point devide by 0」となりました。どういうことでしょうか?
 A13-2. ゼロによる割り算が発生しています。入力し忘れた部分がないか、最初からチェックしてください。床板条件や杭条件の設定に問題がある事が多いです。

 Q13-3. 「Xブロック 700t.inp1」、「XYZ Island 仮想固定点.seis」の1質点系解析がうまくできません。
 A13-3. 入力ファイル名に空白が入っているためです。空白無しの入力ファイル名として下さい。

 Q13-4. どうも、うまく収束しないのですが、データ作成法に何か工夫がいりますか?
 A13-4. 操作マニュアル12ページにあります荷重ステップ制御の内「許容収束誤差(鉛直)%」のフェーズ2の値を0.04では無く、0.10程度にして見て下さい。これだと、収束した結果が得られると思います。

 Q13-5. 「*ERR* KO-01 floating-point divide by zero」が生じるが・・・?
 A13-5. 土層分割が非常に細かすぎると発生する可能性があります。土層分割数を減らすか、杭の分割もこれに対応させると、うまくいくはずです。

 Q13-6. 「PILE DEPTH IS GREATER THAN SOIL DEPTH」というエラーがでますが、これはどのデータの入力値がよくないのでしょうか?
 A13-6. データをチェックしたところ、「杭条件の設定方法」が間違っていました。杭タイプNo.1に3本の杭データを入力するのではなく、別々に入力します。設定方法は、モデル作成→杭条件→@杭タイプの入力で杭タイプ総数を「3」に設定し、杭タイプNo1に海側の杭14m、No.2に中央の杭15.75m、No.3に陸側の杭18mのデータを入力してください。次ぎに、A杭データの入力で、対応する杭タイプNo.を入力します。

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